包丁コラム
包丁を長く使うために ~日々の包丁の手入れ~
2017年11月25日その他
今日は包丁の手入れと保管方法についてご紹介したいと思います。
特に和包丁に関しては錆びる鋼材を使用していることが多いので、取り扱いが難しいと思われている方が多いと思います。今日はお手入れについてご紹介しますが、きっと、想像しているほど、面倒ではないと思っていただけると思っています。
また、ステンレス包丁は錆びないと思われている方が多いようですが、「錆びにくい」のであって「錆びない」わけではありませんので注意が必要です。
ステンレス包丁も、和包丁もどちらも同様に適切な手入れが必要です。
錆びは、包丁を使用もしくは洗った後に汚れや水分が残っていると、それが包丁に使われている鉄と結合して出来ます。
すなわち、錆びないためには、
1. 汚れ(特に塩分や酸など)を落としきる
2. 水分をきれいにふき取る
この2点が肝要です。
1については、洗剤で洗っていらっしゃる方が多いと思うのですが、特に酸の強い食材を使用した際は、綺麗に洗い落とすことを意識されると良いでしょう。特に刃と柄の境目は汚れがたまりやすく、ステンレスであっても錆びやすいので注意しましょう。
2については、洗った後、タオルでふき取っても翌日錆びていたなんてことがあるのではないでしょうか。一つの対策として、洗った後にお湯をかけるという方法があります。熱湯をかけると、水分の蒸発が早くなります。但し、過度に沸騰したお湯は刃を傷めると言われているので、避けるようにしましょう。また、完全に水分が乾いた後に、食用油でよいのでぬっておくと良いでしょう。弊社でも梱包前は刃物用油をぬっています。これは刃を油の膜で覆い、酸素にふれさせないようにさせるためです。
これでもサビがついてしまうことがあるかもしれません。少しのサビでしたら粉末のクレンザーでこすったらとれますし、廉価な消しゴムなどでもとれますので試してみてください。
また、包丁を長持ちさせるという意味ではまな板も大切です。まな板が硬いと、刃が傷んでくるので、まな板は出来れば木製、木製が無理でもゴム製を使用することをお薦め致します。
また、長期で使用しない場合は、新聞にくるむと通気性が良く、保管に良いとされています。新聞の印字が油分を含んでいるので錆びにくくなるようです。
以上のことを踏まえ、大切に使っていただければ包丁は長生きしますので参考になさってください。
次回は、和包丁の研ぎの種類についてお話する予定です。